東洋医学的日々雑感19 「土用と鰻と脾と消化」

約1ヶ月ほどブログをお休みしました。
今日から再開しますので、よろしければまたお付き合いください。
 
本日は夏の土用の真っただ中ということで、
「土用と鰻と脾と消化」というタイトルで書いてみます。
 

1.土用


まずは土用。
以前にご紹介したように、東洋医学では五行という考え方を使います。
だから季節は四季ではなく五季になります。
これって少し無理があるかなとも思いますが、
とにかく五つに分類したがる傾向があるので仕方ないんです。
 
五季というと、通常は春、夏、長夏、秋、冬となります。
長夏というのは聞きなれない季節名だと思いますが、
これは中国の季節で、夏の後、秋の前の雨が多い季節のことです。
日本にはありませんが、梅雨みたいな季節ですね。
 
この長夏以外に、もうひとつ四季以外の考え方があって、それが土用です。
土用は他の季節と違って、四季にサンドイッチされているイメージで、年4回あります。
順番に並べてみると、春、土用、夏、土用、秋、土用、冬、土用となります。
 
土用はそれぞれ約18日間なので、全部足すと約72日になって他の四季とほぼ同じなります。
土用が終わると次の季節(四立といって立春、立夏、立秋、立冬)が来ます。
つまり季節変化を生み出す時期ということなんです。
 
夏の土用の場合は、土用が終わると立秋、つまり秋になるわけ。
ちなみに今年の夏の土用は、入りが7/19で明けが8/6。
 
土用の間は「土の気が盛んになる」とされていて、土を動かしたり、穴を掘ったりなどの
土を犯す作業や殺生が不吉な事としてさけられていました。
 
 

2.鰻


次に鰻。私の大好物です(笑)
それはさておき、高タンパクでビタミンAを筆頭にビタミン、ミネラルが豊富で、
しかも消化が良くて、精がつく食べ物です。
精とは、東洋医学的には気血水のもとになるものですから、とても大切ですね。
 
鰻を食する習慣は江戸時代に大流行したようで、当時は庶民の食べ物として屋台などでも売っていて、
蕎麦と同じくらい庶民的な食べ物だったようです。
 
食べ方は、大阪では腹を割いて、江戸では背を割いて蒸してから、タレをつけて焼くのが基本。
武士の多い江戸では、切腹に通じるので腹を割くのを嫌がったとか。
 
もともと夏の土用は一年で暑さがもっとも厳しい時期なので、
薬草を入れた風呂に入ったり(丑湯といいます)、お灸をすえたり(土用灸といいます) することで、
夏バテ防止につとめていたようです。
そうかぁ、お灸を流行らせるために「土用灸キャンペーン」なんていいかも(笑)
 
丑の日には「う」のつく物を食べると病気にならないという言い伝えもあったので、
土用の丑の日には梅干、瓜、うどんなどを食べていたんだそうです。
 
旬が冬のため夏に鰻が売れないと困っていた知り合いの鰻屋に、
平賀源内が「本日、土用丑の日」と書いて張らせたことで大当たりしてから、
土用と言えば鰻になった、などともいいますね。
 
ちなみに、年にも月にも日にも暦には十二支を使いますので、
丑の日は12日に1度来るわけで、土用が約18日間あることから、
土用の丑の日は少なくとも一度、多い年は二度あることになります。
 
今年はラッキー?なことに二度ある年で、通称「二の丑」は8月6日です。
7月25日の一の丑に食べ逃した方はこの日に是非!
 
 

3.脾と消化


東洋医学では、脾というのは消化・吸収を担っている臓のこと。
五臓はそれぞれの季節に対応していますが、先ほどの五行でいうと脾は土行に属しているので、対応するのは土用ということになります。
 
一般的にその季節に対応する臓はその時期に働きが落ちて病になることが多いんです。
ですから土用の時期には脾の力、つまり消化の力が落ちるということになります。
ということは、食べやすいものや消化の負担が少ないものを食べるべきなんですね。
 
そう考えると、梅干しは食欲を増し、ミネラル分を補って夏バテに良いし、瓜は暑さで火照ったカラダを冷やしてくれる薬膳的な効果があるし、うどんは夏バテして食欲が落ちていてもツルっと食べられるし、鰻は高タンパクで栄養価が高く消化も良いので、この時期にピッタリですね。
 
土用はどの時期であっても季節の変わり目にあたるので、体調を崩しやすい季節ですから、体調管理をしっかりする必要があります。
 
この時期は食べ物はよく噛んでゆっくり食べるようにしましょう!
 
 

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