東洋医学的日々雑感20 「老後」についていまから考えておくべきこと(2)

前回に引き続き、自分のためにも老後についてさらに考えてみます(笑)
今回と次回は老化を遅らせる方法についてです。
 

3.老化を遅らせる方法=スローエイジング


老化に関して、よく「アンチエイジング」という言葉が使われます。
しかし誰でも老化しますし、死にます。
 
「当り前のことだし、そんなことは分かっている」と笑うかもしれませんが、
このことを受け入れて生きているひとは、意外に少ない気がします。
つまり「自分だけは老いないし、死なない」と何となく思ってしまいがちなのです。
 
そういう意味で、「老化に抗う」のではなく、
スローエイジング」(ゆっくり歳を取る)が理想だろうと思っています。
 
今回と次回はこのスローエイジング、つまり老化を遅らせる方法について考えてみます。
 

(1)西洋医学的な考え方

少し前の「Tarzan」(No.721、2017/6/22)の特集で、
「やさしく学ぶカラダに怖い3つの話。酸化、糖化、炎症」というのがありました。
この「酸化、糖化、炎症」こそが現在考えられている老化を早める最たる原因といっていいでしょう。
 
Tarzanではこの3つを「老ける酸化、衰える糖化、蝕む炎症」と表現しています。
言い得て妙かもしれません。
ザックリと老化の原因とその対策についてまとめてみます。

●酸化

酸化とは、カラダがサビることです。

・どうして酸化するのか?

私たちは空気を吸って生きています。
その空気はどうなるかというと、体内の栄養素と結びついてエネルギーをつくるわけです。
そのとき使われなかった分が活性酸素というものに変化して、それがサビる原因になるわけです。

・酸化するとどうなるのか?

ではカラダが酸化するとどうなるかというと、
糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病、ガンの原因になるといわれています。
もっと日常的なことでいうと、白髪やシミ、シワなどの原因になります。

・酸化しないためには?

そうなると、酸化しないためにはどうしたらいいか気になりますね。
酸化しないためには、酸化の原因になるようなことや食べ物を避ければいいんです。
 
生活面では喫煙、ストレス、激しい運動、紫外線、車の排気ガス、電磁波などが酸化の原因だといわれます。
食事では多量の飲酒、食品添加物を避け、抗酸化物質(ビタミンC、E、ミネラル)を摂ることです。
 
ビタミンCを多く含む食品は、パセリやブロッコリー、ピーマンなどの緑黄色野菜、レモンやいちごなどの果物、緑茶などです。
ビタミンEを多く含む食品は植物油、アーモンドなどの種実類、あん肝やからすみ、たらこなどの魚の卵や肝などです。
それからミネラルってどう摂ったらいいかというと、おススメはニガリを飲み物や食事に入れるという方法です。
1回に数滴たらすだけでOKです。
ただしニガリにはさまざまな種類があるので、「天然ニガリ」や「粗製海水塩化マグネシウム」と表記されているものを選びましょう。
 

●糖化

糖化とはカラダがコゲることです。

・どうして糖化するのか?

食事などで摂った余分な糖質は体内のタンパク質と結びついて細胞などを劣化させます。
さらにAGE(糖化最終生成物)といわれる物質がつくられて、カラダに悪さをします。

・糖化するとどうなるのか?

糖化すると肌のシワやくすみ、シミなどの原因となります。
さらには動脈硬化白内障アルツハイマーなどの多くの病気の原因となるといわれています。

・糖化しないためには?

カラダを糖化させないためには低糖質の食事を心がけることが大切です。
調理をすることで生の状態よりも格段にAGE量が増えやすくなるといわれています。
ということは、なるべく生で食べるということが大切なんですね。

・低糖質に関する過去ブログを紹介

過去のブログに低糖質についていろいろ書きました。参考までにここにリンクを張っておきます。
  参考図書も紹介しているので、まだの方は是非ご一読くださいね
  さらに東洋医学的にみても低糖質が効果的だという理由を掘り下げています

 

●炎症

炎症とはカラダにとって必要な免疫反応のことです。
 
つまり、カラダにとって有害な刺激が加えられたときにおこる防御反応です。
炎症がおこると発赤・熱感・腫れ・痛みなどが引き起こされ、カラダを守ったり修復したりするわけ。

・急性炎症と慢性炎症がある

炎症を簡単に分類すると急性炎症と慢性炎症に分けられます。
上に書いたような激しい症状は、基本的には急性炎症の初期に起こります。
最近ではこの急性炎症とは別に、くすぶるように炎症が続く状態(慢性炎症)が老化につながるという考え方があります。
 
ところで、炎症の活動性の指標として用いられる検査項目といえばCRP(C reactive protein:C反応性タンパク)が有名です。
血液検査の項目にあがっているので、注意してみてください。

・どうして慢性炎症が起こるのか

慢性炎症は基本的には老化と生活習慣の乱れ(不規則な食事、暴飲暴食、運動不足、睡眠不足など)が原因だといわれています。
そしてこの慢性炎症は、腸の老化(腸内環境の悪化)から始まるようです。
腸から始まった炎症は、血管や他の臓器などにジワジワ広がり、免疫システムが徐々に破綻させ、アレルギーやガンなどの原因になるともいわれています。
腸というのは食べたものの毒素がたまるところでもありますね。
人間の免疫の約70%は腸が担っているといわれているので、スローエイジングには腸の健康は欠かせないということになります。

・どうカラダに悪いのか?

腸に起こった慢性炎症は他の臓器へ波及していきます。
カラダのサインとしては太りやすい、疲れやすい、肌荒れ、イライラ、口臭、体臭などがでてきます。
これも最終的には、生活習慣病(動脈硬化、糖尿病、代謝異常など)へと発展するとされています。

・対処法は?

慢性炎症が起こらないようにするためには、規則正しい生活が大事だといわれます。
それ以外には、
 ・ストレスを避ける
 ・適度な運動
 ・十分な睡眠時間
などです。
 
そして食事。これにはポイントがいくつかあります。
 
まず、楽しく食べること。
それからよく噛んでゆっくり食べること。
それと、生きたホンモノの発酵食を取ることです。
 
発酵食についても以前書いたものを紹介しておきます。
 
油の摂りかたにも注意が必要です。
炎症を引き起こすトランス脂肪酸(カップ麺やフライドポテト、菓子パン、クッキー、ビスケット、冷凍食品などに多い )は極力避けるようにしましょう。
リノール酸(オメガ6系脂肪酸、いわゆる動物性のサラダ油)も炎症を悪化させるので摂り過ぎないことです。
抗炎症効果の高いといわれるオメガ3系脂肪酸(あまに油、えごま油、青魚の脂など)を積極的に摂りましょう。
オメガ3系は特に酸化しやすいので、熱や光を加えないようにして冷蔵保存し、早めに消費することが大切です。
 
今回はここまで。
次回は東洋医学的にスローエイジングを考えてみます。
 

治療が楽しくなる鍼灸師を目指して!

本ブログの執筆者島田 力が講師をする「やりなおし鍼灸治療学」の第2期生の募集8/10からスタートします。

オンライン動画でスマホ・タブレット・パソコンで視聴できるのでいつでもどこでも学べます。
テキストは講師も執筆をしている『新版 東洋医学概論』(東洋療法学校協会編)

申込み後、すぐに動画視聴がスタートできます。

興味のある方は、下のバナーをクリックしてホームページをご覧ください。

やりなおし鍼灸治療学

 

Comments are closed.

Back to Top ↑