東洋医学的日々雑感4「季節に叶う暮らし方」

先週の水曜日、12月7日に二十四節気では大雪となりました。

21日は冬至です。

歳も押し迫ってきましたが、いつも思うのは二十四節気と実際の季節感とのズレです。

今日はこのことについて少し書いてみたいと思います。

 

1.二十四節気と季節感のズレ


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二十四節気と季節感とのズレについては、これを実感し、直したいと思う人は同じように他にもいたらしく、日本気象協会が2011年から「日本版二十四節気専門委員会」なるものを設置して議論を始めたんですが、古来より伝わる二十四節気の重みを重視して変更しないことにして、委員会名を「“季節のことば”選考委員会」に変え、なじみのあることばや風物詩的なことばを選んで「季節のことば36選」を選定して終了しましたようです。

奈良時代頃から使われてきた二十四節気がいかに生活に組み込まれたものかということを再認識したわけですね。

 

話を二十四節気と実感のズレに戻しますが、この理由としては2つのことが考えられています。

まず1つめは、二十四節気がつくられた中国と日本の気候の違いです。

中国、特に黄河中流域の中原と呼ばれる地域は大陸性気候で、太陽の高度が直に気温に反映されます。

一方、日本は周りを海に囲まれた海洋性気候で、太陽の高度の影響が海で緩和されるので、その影響は約1か月遅れで気温に反映されるんです。

 

しかしよく考えてみると、この気候特徴によるズレは二十四節気が導入された当時から変わらなかったはずなんですね。

日本人はそのズレを「何か変だなぁ」ととらえるよりも、「兆し」として感じたり探ったりするという感覚でとらえることを選んだようなんです。

これが2つめの理由です。

 

古今和歌集の有名な歌に次のようなものがあります。

秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる

まさに日本的で繊細な季節感ですね。

 

 

2.四季に叶う生き方


 

東洋医学の古典には、健康の秘訣として「四季に叶う生き方」をしなさいということが書かれています。

つまり季節に応じた生活のしかたが養生につながるということです。

 

例えば冬は「早く眠り、遅く起き、起床・就寝は日の光を基準にしなさい。寒さを避けて暖かくするようにし、汗をかいて陽気を損なわないようにしなさい」などといいます。

そういう意味で、次の季節の兆しを敏感に察して季節に適した生き方をしていくことが大切なのかもしれません。

 

そう考えると、二十四節気の約15日間というのは意外と長い。その間にはかなり季節が移ろうということです。

そこでそれをさらに3等分して5日ごとに季節の移ろいを表現したのが七十二候なんです。

年末までの二十四節気と七十二候を表にしてみました。

月日

二十四節気

七十二候(よみかた)

12/7-10

立冬

閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)

12/10-15

熊蟄穴くまあなにこもる

12/16-20

鮭魚群(さけのうおむらがる)

12/21-25

冬至

乃東生(なつかれくさしょうず)

12/26-30

麋角解(きわしかのつのおつ)

12/31-1/4

雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)

慌ただしい年末を少しでも心の余裕をもって過ごす助けにしてみてください。

七十二候では今日は「熊蟄穴(くまあなにこもる)」。

熊も穴にこもる季節なんですね。そろそろ冬眠の支度をしなきゃ(笑)

 

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第1回「東洋医学を正しく理解するために必ず押さえておくべきポイント その1

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第10回「東洋医学を理解するためのキモ、五臓六腑 その1

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第12回「東洋医学を理解するためのキモ、五臓六腑 その3

第13回「東洋医学エピソードシリーズ1「鍼灸がこんなことに効くって知ってました?」

第14回「東洋医学を理解するためのキモ、五臓六腑 その4

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第20回「東洋医学を理解するためのキモ、五臓六腑 その7

第21回「東洋医学エピソードシリーズ5「拒食症」

第22回「東洋医学のツボをはずさないために その1経絡

第23回「東洋医学エピソードシリーズ6「ねん挫」

第24回「東洋医学のツボをはずさないために その2 ツボ

第25回「東洋医学エピソードシリーズ7「梅の種」

第26回「東洋医学のツボをはずさないために その3 経脈各論1

第27回「東洋医学エピソードシリーズ8「裏内庭」

第28回「東洋医学のツボをはずさないために その4 経脈各論2

第29回「東洋医学エピソードシリーズ9「小指で三陰交」

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第41回「臨床エピソードシリーズ14 「大腿骨頭壊死」

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第48回「知っておくと役に立つ東洋医学的な”病気の見かた” その2

第49回「臨床エピソードシリーズ16「昭和の名人の技 其の1」

第50回「東洋医学的日々雑感シリーズ3「七五三」について東洋医学的に思いつくままに考えてみた」

第51回「東洋医学の活かし方シリーズ3  アロマセラピスト篇「香りと健康の関係について、東洋医学的に考えてみた」

第52回「知っておくと役に立つ東洋医学的な”病気の見かた” その3

第53回「臨床エピソードシリーズ17「昭和の名人の技 其の2」

 次回は12/19ころ公開予定

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