ほんとうの自分の干支を知っているひとは意外に少ない?!

 

 陰陽五行とちょっと面倒でむずかしい話が続いたので、今回は少し脱線することにした。

 といっても関係のないことを書いても仕方がないので、6回目の今回は陰陽と五行が使われていてそれでいて身近な話を取り上げることにした。“干支”である。

            目次

    1.干支ってなに?

       1-1.”十干”って?

       1-2.”十二支”って?

       1-3.組み合せて年・月・日などをあらわす

    2.知ってますか?

    3.ほんとうの自分の干支を調べよう!

1.干支ってなに?


 

 干支とは十干と十二支の組み合わせを意味する。十二支はわかる。子丑寅卯……、あれだ。十干はわからない方が多いだろう。甲乙丙丁……、その続きは知っているだろうか? そのあたりについて少し説明する。

 

1-1.“十干”って?

・正式には十天干のこと

 十干は正式には“十天干”という。“天”は天地の天、干は幹のこと。幹という字のなかに干がはいってる。

 (コウ)、(オツ)、(ヘイ)、(テイ)、(ボ)、(キ)、(コウ)、(シン)、(ジン)、(キ)の10ある。

 

・五行と陰陽の組み合わせになっている

 この十干は五行陰陽を組み合せてできている。それを表にすると下のようになる。

 

 

 

陽(兄(エ))

(キノエ)

(ヒノエ)

(ツチノエ)

(カノエ)

(ミズノエ)

陰(弟(ト))

(キノト)

(ヒノト)

(ツチノト)

(カノト)

(ミズノト)

 

 陽は兄で陰は弟、それぞれ兄を「え」とよみ、弟を「と」とよむ。干支を”えと”と読むのはここからきている。例えば甲の読み方をみてみると、五行では木に属し読みは「き」で、陰陽の陽(兄)だから「え」なので、これを合わせて「きのえ」と読むことになる。その要領で丙は火の陽だから「ひのえ」、丁は火の陰だから「ひのと」、戊は土の陽だから「つちのえ」、己は土の陰だから「つちのと」、庚は金の陽だから「かのえ」、辛は金の陰だから「かのと」、壬は水の陽だから「みずのえ」、癸は水の陰だから「みずのと」となる。

 ちなみにパソコンのワープロソフトで「ひのえ」と入力して変換すると、候補に「丙」がでてくるが、いまや使うのは焼酎の種類分け(甲類、乙類)くらいしか見当たらない。

 

 

1-2.“十二支”って?

猿

来年の干支はサル、いや丙申

・正式には十二地支のこと

 十二支は正式には“十二地支”という。“地”は天地の地、“支”は枝のこと。枝という字のなかに支がはいっている。

 (ネ)、(ウシ)、(トラ)、(ウ)、(タツ)、(ミ)、(ウマ)、(ヒツジ)、(サル)、(トリ)、(イヌ)、(イ)の12ある。

 

・方位や時間に使われていた

 十二支は方位や時間に使われていた。十二支と方位、時間の対応は下の表のようになっている。ついでに陰陽と五行についても付け加えておく。

 ちなみに午(うま)の刻は11時~13時の2時間。そのちょうど真ん中だから12時を正午という。ということは真夜中の0時は「正子(しょうし)」だろうか?

 

 

方位

北東微北

北東微南

南東微北

南東微南

南西微南

南西微北

西

北西微南

北西微北

時間

23-01

01-03

03-05

05-07

07-09

09-11

11-13

13-15

15-17

17-19

19-21

21-23

陰陽

五行

 

※東西南北以外の方位について少し解説する。例えば丑の方角は北と東を三等分した北寄りの方向のこと。だから”北東微北”と書く。つまり北から30度東だ。北北東は正確に言うと北から22.5度東の方向だからこれとは異なる。

 この方角については恵方巻を食べるときに向く恵方についても、ほとんどのコンビニの記載は間違いだ。2015年の恵方、つまり福徳を司る神である歳徳神(としとくじん)がいる方角は「西南西」と書かれていたが、正確には申酉の間で、西よりちょっとだけ南の方向になる。

 

 

1-3.組み合せて年・月・日などをあらわす

 十干の最初の甲と十二支の最初の子を合わせると“甲子”となり、これはどこかで見たことがあるはずだ。そう「甲子園球場」の甲子。「こうし」とも読めるが正式には「きのえね」。1924年が甲子の年で、その年にできたから甲子園球場なわけ。

 つまり正式に“干支”とは、十干の部分と十二支の部分を合わせたもののこと。だから「干支は?」って聞かれたら、「はい、“きのえね”です」などと答えなければいけない。いけないわけではないが、これが正式ってこと。

 “ひのえうま”って聞いたことがあるかもしれないが、この年は出生数が極端に下がるので有名。なぜかというと、この“ひのえうま(丙午)“生まれの女性はとっても激しいといわれるからで、女の子を生みたくなくて子供をつくらないらしい(笑)。例えば阿部定や八百屋お七などが丙午の生まれだとか。

 

 

2.知ってますか


 この干支にちなんで、結構おもしろいことがたくさんあるのでいくつか紹介する。

 

・還暦の意味

方位と時刻

方位・時間と十二支の関係

 なぜか“赤いちゃんちゃんこ”を着る還暦。これいくつのときの祝い事かは知っているだろう。そう60歳である。還は戻ること、暦はこよみ、どうしてだろう? いちばん下の表をみれば一目瞭然なはずだ。

 そう、十干と十二支の組み合わせは10と12の最小公倍数の60通りあるのだ。つまり生まれた歳と同じ干支が巡ってくるのが60歳。だから還暦。

 

・桃太郎の家来は?

 桃太郎の家来をご存知だろうか? そう、きび団子につられて鬼退治に同行した動物たち、キジ、サル、イヌだ。方角と十二支の関係を右の図で見てほしい。キジは酉で西、サルは申で西南西、イヌは戌で西北西だ。つまり西方向の3つ。西は前回学んだ“五行”では「金」、つまり金属=鬼を退治する刃物に通じるという意味なのだ。昔話、恐るべし!

 

・鬼門って?鬼

 “鬼門”という言葉をご存知だろうか? そう、あの家相などででてくるあの鬼門。方角としては北東。こちらに玄関などをつくらない方がいいといったりする。鬼が来るかららしい。

この北東は五行的には水の北と木の東のあいだになる。五行では木はものごとの始まり、水は終わり。つまり生と死のはざまを意味するので鬼の世界への門というわけだ。

それから、鬼門の方角を“艮”と書いて「うしとら」と読む。これは十二支の丑と寅の間の方角で後天八卦という易の世界では「艮」の位置になるから。同じように“巽”は「たつみ」、“乾”は「いぬい」となる。納得!

 

 

3.ほんとうの自分の干支を調べよう!


 それでは最後にほんとうの自分の干支を調べてみよう。下の表が十干と十二支の組み合わせ60通りである。このなかで自分の干支を探してみよう。

 

甲(きのえ)

1甲子(キノエネ)

11甲戌(キノエイヌ)

21甲申(キノエサル)

31甲午(キノエウマ)

41甲辰(キノエタツ)

51甲寅(キノエトラ)

乙(きのと)

2乙丑(キノトウシ)

12乙亥(キノトイ)

22乙酉(キノトトリ)

32乙未(キノトヒツジ)

42乙巳(キノトミ)

52乙卯(キノトウ)

丙(ひのえ)

3丙寅(ヒノエトラ)

13丙子(ヒノエネ)

23丙戌(ヒノエイヌ)

33丙申(ヒノエサル)

43丙午(ヒノエウマ)

53丙辰(ヒノエタツ)

丁(ひのと)

4丁卯 (ヒノトウ)

14丁丑(ヒノトウシ)

24丁亥(ヒノトイ)

34丁酉(ヒノトトリ)

44丁未(ヒノトヒツジ)

54丁巳(ヒノトミ)

戊(つちのえ)

5戊辰(ツチノエタツ)

15戊寅(ツチノエトラ)

25戊子(ツチノエネ)

35戊戌(ツチノエイヌ)

45戊申(ツチノエサル)

55戊午(ツチノエウマ)

己(つちのと)

6己巳(ツチノトミ)

16己卯(ツチノトウ)

26己丑(ツチノトウシ)

36己亥(ツチノトイ)

46己酉(ツチノトトリ)

56己未(ツチノトヒツジ)

庚(かのえ)

7庚午(カノエウマ)

17庚辰(カノエタツ)

27庚寅(カノエトラ)

37庚子(カノエネ)

47庚戌(カノエイヌ)

57庚申(カノエサル)

辛(かのと)

8辛未(カノトヒツジ)

18辛巳(カノトミ)

28辛卯(カノトウ)

38辛丑(カノトウシ)

48辛亥(カノトイ)

58辛酉(カノトトリ)

壬(みずのえ)

9壬申   (ミズノエサル)

19壬午  (ミズノエウマ)

29壬辰  (ミズノエタツ)

39壬寅  (ミズノエトラ)

49壬子  (ミズノエネ)

59壬戌  (ミズノエイヌ)

癸(みずのと)

10癸酉  (ミズノトトリ)

20癸未  (ミズノトヒツジ)

30癸巳  (ミズノトミ)

40癸卯  (ミズノトウ)

50癸丑  (ミズノトウシ)

60癸亥  (ミズノトイ)

 

 西暦をこの表の番号に変換する簡単な計算方法がある。

❶まず十干は (西暦+7)/10の余り を下表でさがす。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 0

 

 

 

❷つぎに十二支は(西暦+9)/12の余りを下表でさがす。 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

 

 

 

例)2015年の十干は2015+7/10・・・2→乙

  2015年の十二支は2015+9/12・・・8→未

  よって2015年の干支は乙未(きのとひつじ)となる。来年の2016年は丙申(ひのえさる)。

 

 今回は東洋医学からすこしズレた内容になったが、ご自分の正式な干支にたどりつけただろうか? ただし、正式な干支を他人に漏らすと、正確な生年がバレるので注意が必要だ。なんといっても60年に1回しかないので……。

 

 

第1回「東洋医学を正しく理解するために必ず押さえておくべきポイント その1

第2回「東洋医学を正しく理解するために必ず押さえておくべきポイント その2

第3回「東洋医学を正しく理解するために必ず押さえておくべきポイント その2

第4回「東洋医学のベースにある2つの考え方 その1

第5回「東洋医学のベースにある2つの考え方 その2

 

次回からはいよいよ東洋医学ではからだをどう見ているのかという本格的な内容にはいる。タイトルは「気とその不調」。

12/25ころに公開予定(あくまでも予定!クリスマスなので延期するかも?)。

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