医療の目的ってなんでしょう?

先日、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で肝臓外科医を扱った「遠回りこそ、最良の近道」を見ました。

登場した外科医は年間250件以上の手術を執刀し、35年間で3500人以上の命を救ってきたといいます。不可能とされるような難しい肝臓癌の手術を成功させる彼の手術の特徴は、圧倒的に丁寧で慎重な手技にあります。「血の塊」と言われる肝臓の手術において、出血量を最小限に抑えるために微細な血管に至るまで全てを糸で縛りながら慎重に腫瘍を切除していくのです。

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彼は「不安や心配があるからこそ手術がうまく行くんだと思います」と語ります。不安があるからこそ、どこまでも細心に慎重に手術を進めることができる。“不安こそが力”ということが、数え切れないほどの厳しい手術を乗り越えてたどり着いたひとつの答えだというのです。

西洋医学の最先端技術が、彼らのような職人技に支えられているということも興味深いですが、そのことによって数多くの命が救われているという現実も素晴らしいと思います。ですが私が興味を持ったのは手術後の彼の食事でした。数時間にも及ぶ手術の後に医師が口にしていたのは、なんとカップラーメンだったのです。

医療の目的が人の命を健康に永らえることだとすると、まずすべきことは生活習慣を改善して病気にならないようにすることです。その生活習慣の中でも特に重要なのは「食」です。最先端の医療で病気を治すことももちろん必要ですが、病気にならないためにどうすべきかを患者さんに指導することの方がもっと大切だと思うのです。

あの名医が病気になったら、誰が難しい肝臓癌の手術を執刀するのか? そう考えるとカップラーメンを食べていてはいけないのではないか、そう思ったのです。

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