東洋医学エピソードシリーズ1 「鍼灸がこんなことに効くって知ってました?」

方針をすこし変えます!

 2014年の2月10日からFacebookで鍼灸についていろいろと書いていました。ちょうど2年前になります。ほんとうの鍼灸というものをすこしでも多くのひとに知ってもらおうと思いながら毎週、頑張って書きました。

 これを読んでくれていた友人も少なからずはいたと思いますが、もう一度このブログに掲載してみようと思います。

 なぜかというと、理論だけではなく実際の東洋医学の治療について私が感じたことなどもお伝えした方が、よりわかりやすいだろうと感じたからです。

 系統的に分かりやすく書くことで東洋医学を正しく理解してもらうためのブログ連載を始めてみて、あらためてその反響の大きさに自分自身驚いているところです。

 鍼灸を専門に学んでいる学生さんから、「学校の授業よりわかりやすい」などといったご意見をいただいたりしましたし、「自分や家族のために東洋医学を役立てたいと思って、毎週楽しみにしています」といったご意見もいただきました。

 それだけほんとうの意味での東洋医学を求めているひとが多いのだと感じました。私がどこまでその想いに応えられるかは分かりませんが、頑張ってみようという気持ちを強くしました。

 このブログの方向性として、今後はメソッド篇とエピソード篇を毎週交互に連載していく予定です。そのことで東洋医学や鍼灸に対する正しい理解が広まることを願ってやみません。

 以下がそのとき書いた第1回目の内容です。多少、加筆・訂正して公開します。

 

1.まえがき


 何を隠そう私は鍼灸師です。知ってますよね(笑) 日々、患者さんに鍼を刺したりお灸をしたりして治療しています。

 ところで皆さんは、鍼灸がどんな症状や病気に効くかご存知ですか?

 日本では一般的に、腰痛、膝痛などのいわゆる運動器疾患や肩こりにだけ効くものだと思われていますが、実はそれだけじゃありません。いやそれよりも他にもっと効く症状や病気があります。

 これからそんなエピソードを少しずつ紹介していきたいと思っています。

 

2.実は鍼灸で逆子が治ります!


 Aさん(32歳)は、もともと不妊症の治療のために鍼灸治療を受けてくれていたんです。

 1年ほどでなんとか妊娠はしたのですが、妊娠後もつわりがひどいとか、お腹の張りが強くてつらいとか、腰が痛いとか、眠れないといった症状で鍼灸の治療を続けていました。

 じつは不妊だけでなく安産のためにも鍼灸治療は効果があるんですよ。

 

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「先生、逆子になっちゃいました!」

 出産もだいぶ近づいたある日、「先生、逆子になっちゃいました」と来院早々に訴えるAさん。

 「それじゃあ、逆子に効くお灸があるからやってみましょう」と、全身のバランス調整をする治療の後に、仰向けにベッドに寝た状態でお灸をしました。

 足の小指の爪の角にある”至陰”という有名なツボです。

 もぐさを米粒の半分くらいの円錐形にひねり、直接ツボにすえるお灸で、チクッと熱いやつです。

 確か5つほどすえた時だったと思います。いきなりAさんのお腹が大きく波打つように動きました。見ていた私もビックリ。Aさんも驚いたらしく、

 「先生、いま赤ちゃんが騒いでます!」と叫びました。

 私が「外から見ていても分かりますよ」とAさんの緊張を和らげるためにニッコリ笑って応えると、

 「これっていま赤ちゃんが正常な状態に戻ろうとしてるってことですか?」とAさん。

 「たぶんそうです。明日にでも産婦人科で調べてもらってくださいね」、

 そういってその日の治療を終了しました。

 

「先生、戻ってました!」銅人

 翌日、Aさんからメールで「先生、戻ってました!すごい!すごいですね!」というメールがありました。

 彼女は早速翌日に産婦人科へ出向き、エコーで胎児の状態を調べてもらって、みごとに逆子が戻っていたことがわかったわけです。主治医も驚いていたそうです。

 その後、Aさんは自然分娩で無事に元気な男の子を出産しました。

 出産当日には生まれたばかりの赤ちゃんの写メを送ってくれました。自分が生まれてきたことに感謝しているようなキラキラとしたその笑顔を見て、なんだかすごく嬉しかったのをいまでも覚えています。

 鍼灸って、東洋医学って、ホントにすばらしい治療法です。

 

※ちなみにこの写真はこの内容とは関係ないですが、国立博物館所蔵のツボを記したの銅の人形です。

次回はメソッド篇の「東洋医学を理解するためのキモ、五臓六腑 その4」。
2月15日頃公開予定です。
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