臨床エピソードシリーズ21 目に効くツボが足に?!

今回は最近経験した目の治療のお話です。
 
鍼灸の治療で悪い血を取る治療法を使ったところ、驚くような効果があったという症例です。
患者さん本人も、治療した私もその速効性には驚いてしまいました。
鍼灸は速効性もあるというお話です。
 
 

1.中心性網膜症


 
患者さんは30代の女性。
ときどき体調が悪くなると来院していましたが、
今回ははじめて目の調子が悪いという理由での受診でした。
 
眼科を受診し、中心性網膜症という病名がついたということでした。
症状としては、視野の中央よりやや上内方が暗く見えずらいことと、物がゆがんで見えるということです。
 
調べてみるとこの病気は網膜の中心の黄斑の水ぶくれが原因で、部分的に網膜剥離が起きた状態のようです。
過労や睡眠不足のとき、ストレスが溜まったときに発病しやすいという傾向があるようです。
彼女の場合、その数か月前にわかった父親のガン発症に伴うストレスが主な原因と考えられました。
 
 
医師いわく「とりあえずこの薬を飲んで、様子をみましょう」と。
水ぶくれが改善しなければ大きな病院で手術することになるということです。
ちなみに、2回目の受診のときに薬を飲み忘れたことを話すと、「まああの薬は飲み忘れてもあまり気にしなくていいから」と言われたそうです。
 
 

2.血の流れを良くするために…


 
この患者さん、ときどき受診していた時は、明らかにいつも気の流れが悪い(気滞)という状態でしたが、今回は脈や舌、お腹などを診てみると、それに加えて血の流れも悪く(血瘀)なっていました。
 
血の流れが悪いときに鍼灸で使う治療法として、刺絡(しらく)というのがあります。
簡単に言うと、悪い血をちょっと取って血の流れを良くするという方法です。
 
さてどこから血を取ろうかと考えました。
目と関係のある経脈にはいろいろあるんです。
が、見えずらいのが視野の内側の上の方だということから、目の内側からカラダの後側を通って足に向かって流れている足太陽膀胱経という経脈がいいという結論を出しました。
 
そこで、このカラダのなかでいちばん長い経脈の反応をジックリ診てみることにしたんです。
すると最終的にはいちばん端のツボ(足の小指にある至陰という名前)で症状のある目と同じ側を触ってみるとすごく痛いという反応があることを見つけました。
 
この経脈の末端のツボというのは、血の流れを良くするにも最適だし、取る血の量も少なくてすむので「これだ!」と思いました。
そこでさっそくこのツボに鍼でちょっと刺して血を絞ってみると、出てきた血の色はとても黒っぽくて、粘々している感じで、出かたも良くないです。
これは明らかに血の流れが悪いときのサインなんです。
 
 
 
 
頑張って一所懸命に血を絞っていると突然、「先生、これって凄いです」という声が聞こえてきます。
「えっ?」と聞き返すと、「見え方が全然違うんです」と彼女。
「どんなふうに?」と聞くと、「歪まないし、見えにくさがなくなっちゃったんです」と。
「えっ、いま? そんなに違うの?」と重ねて聞くと、「そうです。いま見え方が全然違っちゃってるんです」と興奮しながら言います。
思わず二人で顔を見合わせて笑ってしまいました。
 
後日、眼科を再受診したところ、医師から「水がかなり減っているのでとりあえず手術はなしにして、しばらく様子をみよう」と言われたそうです。
見え方も多少は見えづらくなる日があるけど、明らかに良くなっているということ。
 
鍼灸にはこんな力があるんです。
「凄いぞ鍼灸!」と思った瞬間でした。
 
 

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