日本の誇る食の知恵「発酵」を腸活に役立てよう! by 東洋医学×分子栄養学

胃腸の大切さについて、ブログ再開後に2回にわたって書きました。
 
 
要は、いろいろと食べても、消化や吸収のチカラが落ちているとカラダのためにはならないということ。
だから胃腸をいい状態にするために、食べ方の工夫で胃酸を助けたり、腸活(腸内環境を良くすること)をしましょう、ということでした。
ただし、書きたいことがたくさんだったので、腸活にまで話が及びませんでしたが…(笑)
 
いずれにしろ、胃腸ケアは東洋医学的にも分子栄養学的にもとても重要です。
カラダに足りない栄養素のサプリを飲んでも、胃腸がダメだと意味がないわけです。
 
そこで今回は、かなり前にも5回にわたって書いた「発酵」について、「東洋医学×分子栄養学」の視点からもういちど書いてみます。
発酵は腸内環境を良くするのにとても役立ちます。
  

■ まずは発酵に関するまとめ

最初に、参考までに以前のブログ記事のリンクを貼っておきます。
細かいところまでしっかりと読みたい方は、この記事の前にこちらを読んでみてください。
以下に簡単にまとめます。
 
 
その1:東洋医学的にみた発酵のメリット
東洋医学では肺という臓と、大腸という腑は結びつきが強い(表裏関係にある)と考えます。
ですから、ホンモノの発酵食を食べると大腸が元気になり、肺の調子も良くなります。
 
さらにいうと、肺はカラダの表面つまり皮膚を担当していて、簡単にいうと風邪などの邪気からカラダを守るバリアのようなものです。
ですから、肺の状態が良くなると風邪などを引きにくくなる、つまり免疫が上がるんですね。
もちろん、肺がいい状態だとお肌の調子も良くなります。
 
その2:発酵のメリット
発酵のメリットとして一般的に言われているのは、次のような点です。
 
・食品の保存性が高まる〜つまり腐りにくくなる
・腸内環境が良くなる〜つまり免疫力が上がって病気になりにくくなる
・美味しくなる〜つまり発酵調味料で漬けると旨みが増す
・栄養価が高まる〜つまり微生物たちが酵素や補酵素をつくってくれる
 
分子栄養学的には、腸内の善玉菌はエネルギー代謝に欠かせないビタミンB群やビタミンKなどをつくってくれます。
そういう意味でも、腸活は大事なんです。
 
その3:発酵の使い方
発酵の食への取り入れ方には2種類あります。
ひとつめは、そのまま食べる。
発酵している食品をそのまま食べることで、カラダに酵素や補酵素、乳酸菌などの微生物(最近では死骸でも腸内環境にいいとされています)、あるいは微生物がつくった栄養素などを取り込むことができます。
発酵食品には醤油、味噌、酢、味醂、納豆、ヨーグルト、甘酒などいろいろありますね。
 
もうひとつの方法は、発酵を漬け床に使う。
ぬか漬けや味噌漬けはその代表で、他にも甘酒や醤(ひしお)などで漬けた食べ物を食べることなどがこれです。
もちろん買ってきて食べることもできますが、ちょっと手間はかかるけど自宅で漬けることで、美味しくてほんとうにカラダに良いものが食べられます。
そのための条件がホンモノの発酵食であること。
ホンモノとは、微生物が生きているか、微生物がつくったものがキチンと残っている食べ物のことです。
 
その4:微生物との関係性
微生物との関係には2通りあります。
ひとつは、徹底的に排除する方法で、もうひとつは、一緒に生きる方法。
“抗生物質”(antibiotics)、つまり抗菌薬を使うことが、ひとつめの微生物を排除する代表的な方法です。
よく除菌とか抗菌っていいますけど、これも同じような意味ですね。
神経質にこれをしていると、腸内環境が悪化します。
 
発酵を使うということは、ふたつ目の菌との共生を意味します。
“プロバイオティクス”(Probiotics)という言葉をよく耳にするようになりました。
人体に良い効果をもたらす微生物や、それらを含んでいる食品などを取ることです。
カラダにはたくさんの微生物がいて、これを殺すんじゃなくて菌のバランスを良い状態にすることで健康になろうという考え方がプロバイオティクスです。
 
これに加えてプレバイオティクスも有効です。
こちらは善玉菌のエサである水溶性食物繊維(不溶性は便の量を増したり、蠕動運動を促進します)やオリゴ糖を取ることです。
それによって乳酸発酵を促進し、腸内環境を改善してくれます。
最近ではこのふたつを同時に行うことをシンバイオティクスなどとよびます。
 
東洋医学でも、病気になるのは邪気が入ってきたりカラダのバランスが崩れるからだと考えます。
ですが、邪気は殺すんじゃなくて追い出すだけで良いし、そもそもはじめから邪気が入ってこないようにカラダのバランスを整えておくことが大切だ、という考え方をします。
何だかとても似ている気がします。
 
ここまでが、以前に書いたブログのまとめです。
  

■ 発酵食を控えた方がいい場合

腸内の常在菌で日和見菌のひとつにカンジダ菌というのがいます。
これが増殖すると、腸内をアルカリ化(pHを上げる)し、善玉菌が減って悪玉菌(悪玉菌はアルカリ環境を好みます)が増えます。
さらにカンジダ菌が成長すると腸壁に根を張り、腸のタイトジャンクションという細胞間の繋がりが緩くなって、本来はありえない菌、ウイルス、タンパク質などが血管内に漏れ出してしまいます。
これがリーキーガット症候群です。
 
この場合には発酵物を控えた方がいいといわれることがありますので、少し注意が必要です。
実際には、リーキーガットの場合でも発酵食が合う場合と合わない場合があるので、いろいろと体調をチェックしながらご自分に合う発酵食品を試してみるのがいいようです。
 
ちなみに、このリーキーガットは肥満、アレルギー、疲労や精神疾患との関連を指摘されたりしています。
また、カンジダ菌は糖を好んで増殖するので、砂糖などの単純糖質は控えるようにするべきです。
  

■ 腸内を酸性に保つことが大切

乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は、水溶性食物繊維やオリゴ糖を材料にして、酪酸、乳酸などの有機酸やビタミン類をつくりだしてくれます。
その結果、酸性になった腸内では悪玉菌の増殖が抑えられます。
また、酪酸などの短鎖脂肪酸や乳酸は腸の蠕動運動を促進し、栄養素の吸収力をアップしてくれます
 
乳酸菌といえばヨーグルトと思っている方が多いですが、あれは乳糖(牛乳に含まれる糖)をエサにする動物性乳酸菌です。
しかし日本人がずっと取ってきた乳酸菌は植物性乳酸菌なんです。
 
これが多く含まれるのがぬか漬けなどの漬物や味噌、醤油。
ヨーグルトより漬物や味噌、醤油!!
だからこそ、調味料はキチンとつくられた良いものを選びたいですね。
 
発酵を使うと、食べ物を消化しやすい状態に変化させることができます。
すると、胃酸が少ないひとの消化を助けてくれるし、腸内環境も良くしてくれます。
はじめにも書いたように、胃腸は健康の基本です。
ひと手間を惜しまずに、ホンモノの発酵食を食べましょう!
  

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