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鍼灸師が根拠をもって食事・栄養指導ができるようになるためにすべきたった1つのこと

今回も鍼灸師の方向けの記事です。

鍼灸師がキチンと食事や栄養の指導ができるようになるためにすべきことについて書きました。
前回を読んでいない方は、下記のリンクからお読みください。

鍼灸師のみなさん、患者さんに食事指導していますか?

では早速、内容に入ります。

1.自信をもって患者さんに食事や栄養の指導ができますか

鍼灸師の皆さん、あなたは患者さんからの食事法や栄養・サプリメントについての質問に、「何となくあやふやに」答えていませんか?

「鍼灸の治療についてはいろいろ学んだけど、食事や生活に関するアドバイスについてはほとんど学んでいない」と感じていませんか?

最近になって、私は自信をもって患者さんに食事や栄養の指導ができるようになりました。

 ・食事の何が問題なのか?
 ・どんなものをどんなタイミングで食べればいいのか? 
 ・逆に摂らない方がいいものは何か?

などを、ハッキリ伝えられるということです。

また、患者さんの飲んでいるサプリの良し悪しや、服用量、現在の症状に効果があるかどうかなどについても、キチンと理由を挙げて答えられます。

なぜかというと、分子栄養学という考え方を使っているからです。
これ、ホントに素晴らしい考え方なんです!

この記事では、どうすればしっかりと根拠をもって食事・栄養指導をできるようになるかが具体的にわかります。

また、最後まで読んでいただくことで、分子栄養学と鍼灸を合わせて使うことの意味や意義もよくわかるようになります。

是非、皆さんの臨床に取り入れて、患者さんの病気を根本的に治すヒントにしてください。

2.「最近よく足がつるんです」という患者さんの栄養状態

季節柄か、あるいは今年の気候のせいなのか、最近「足がつる」と訴える患者さんが多いようです。もちろん、鍼やお灸をすると、ほとんどの場合は改善します。

でもしばらくすると、「また最近つるようになっちゃいました」と言って来院する方がいます。
これってどういうことなのか分子栄養学的に考察してみましょう。

まず大前提として、足がつる原因は何かを考えてみましょう。この3つが有力です。

・足の使い過ぎ
・ミネラル不足
・冷え

私は趣味でフルマラソンを走ったりしていたのですが、よくゴール後に脚がメチャメチャつってツラい思いをしました。
そのとき、対策を調べてみて絞られたのが上記の3つです。

そりゃぁ、42.195km(時間にすると私の場合4時間くらい)走れば、脚は相当疲れます。
つまり使い過ぎです。

だとすると患者さんが足がつる理由として、「その日にすごくたくさん歩いた」などと言っていたら、それが原因かもしれません。

これは、ちょちょっと鍼やお灸をすれば楽になります(笑)
そういう場合には、「たくさん使った日には、帰宅したらお風呂などにゆっくり入って疲れをとってあげてください」とアドバイスすればいいですね。

3.マグネシウムの不足の可能性

でもマラソンで足がつる原因を調べるとよく出てくる他の理由に、ミネラル不足があります。
そうです、大量の発汗のせいです

汗をたくさんかくと、一緒にミネラルも失われます。
ミネラルの中でも特に大切なのがマグネシウム

じつは、カルシウムとマグネシウムは拮抗した働きをもっていて、カルシウムは筋肉を緊張させ、マグネシウムは反対に緩めるんです。

だから汗とともにマグネシウムがたくさん失われると、筋肉は緊張しやすくなるわけ。
つまり、つりやすくなるんですね。

さらに、つった時間帯を確認します。
睡眠中だったら、「寝汗をかきませんでしかた?」と尋ねてみましょう。

もし「はい、結構かきました」という答えが返ってきたり、日中でも大量に汗をかいたときなどにつっているようなら、やはりマグネシウム不足を疑います。

もしかすると、普段からマグネシウムが不足気味の可能性もあるので、次のような項目についても確認してみましょう。

 ・肩こりがあるか
 ・疲れやすくないか
 ・便秘がちではないか
 ・血圧が高くないか
 ・喘息もちではないか

これらの症状が2つ以上あれば、普段からマグネシウムが不足している可能性がさらに高まります。

その一方で、マグネシウムの消費が過剰になっている場合もあるので、次の質問もしてみてください。

 ・甘いものが好きか
 ・アルコール類をよく飲むか
 ・激しい運動をよくするか
 ・ストレスが強い環境にあるか

これらによってマグネシウムの消費が過剰になります。
せっかく摂れていても、ムダ使いが多ければ足りなくなるのは当たり前です。

マグネシウム不足が原因かもしれないとなったら、これらを控えてもらう必要がありますね。
甘いもの、アルコール、ストレス…。
なかなか難しいかもしれませんけど、心を鬼にして指導しましょう(笑)

同時に、マグネシウムを多く含む下記の食品を積極的に摂ってもらいましょう!

 ・アボカド
 ・ナッツ類
 ・豆類
 ・種子類
 ・全粒穀物
 ・葉物野菜
 ・バナナ
 ・カカオ(ココア、チョコレートなど)

4.マグネシウムは吸収が悪い

マグネシウムなどのミネラルの場合、摂っもらうようにアドバイスすれば終わりというわけではありません。

それは何故か?
吸収が悪いからです。
摂っても吸収されなければ、カラダで使えませんね!

マグネシウムには種類がいろいろありますが、酸化マグネシウムなどは下剤として使われます。
理由は、吸収が悪いから。
だから下痢するんですね。

ということでちょっとまとめると、一般的にミネラルは次の4つが重要です

 ・そもそも摂っているのか?
 ・吸収率はどうか?
 ・拮抗するミネラルとのバランスはどうか?
 ・消費量が多くないか?

では、吸収率を上げるにはどうしたらいいでしょうか?
ポイントはそう、胃酸です!

マグネシウムもミネラルなので、吸収には胃酸が必要。
胃酸が出やすくなる食べ方については下の記事にまとめてありますので、参考にしてください。

「東洋医学×分子栄養学」から見た、健康にとって本当に大切な胃についての基本 その2

それからマグネシウムは、皮膚からも吸収されます。
エプソムソルト(ソルトというけど実は硫酸マグネシウム)をお風呂に入れて入ると、皮膚から吸収されて不足を補えるしカラダが温まります。

ところで、ALP(アルカリフォスファターゼ)という血液検査項目がありますが、これが下がるとマグネシウムや亜鉛が不足している可能性があるという、分子栄養学的な血液検査の読み方があります。

ちょっと血液検査結果を見せてもらって、チェックするといいかもしれません。
ちなみに、2021年の4月から測定方法が変わってIFCC(国際臨床科学連合)の基準になったので、従来の数値の1/3くらいになってますので、ご注意ください。

以上で

 ・マグネシウムが足りないのかどうか?
 ・足りないとしたら原因は何か?

がわかります。

あとは原因に応じたアドバイスをすると、足がつらないように根本原因から治せるようになります。

食べていない人には「こういうマグネシウムが多く含まれている食材を積極的に摂ってください」と言います。

吸収が悪い人には「エプソムソルをと入れてお風呂にゆっくり浸かってください」ですね。
もちろん、胃酸が出やすい食べ方もアドバイスしてあげてください。

費が多いことで足りなくなっている人には、甘いもの、お酒、ストレスを減らすようにアドバイスしましょう。

そうそう、足がつる原因の3つめの「冷え」については、鍼灸がもっとも得意とするところですので、ご自分のやり方で対処してあげましょう!
なんといっても、「冷えは万病のもと」ですから。

それと足がつる場合によく使われる漢方薬は「芍薬甘草湯」ですね。
ランニングの世界でも、よく言われています。

5.今回の記事のまとめ

今回は患者さんにキチンと食事や栄養の指導をするためには、どうしたらいいかを具体例をあげて説明しました。

まとめてみると、こんな感じですね。

 ・患者さんの症状や血液データからどんな栄養素が足りないのかを把握する
 ・追加問診などでその栄養が足りない原因を見極める
 ・栄養素などが足りなくなる原因は主に下記の3つ
  ・そもそも摂っていない
  ・吸収ができていない
  ・消費量が過剰になっている
 ・原因を根本的に解消するような食事や生活のアドバイスをする

これができるようになると、キチンと食事や栄養の指導ができるようになります。
つまり、タイトルに書いた「鍼灸師が根拠をもって食事・栄養指導ができるようになるためにすべきたった1つのこと」とは、「分子栄養学」を学んで臨床で使うことです。

以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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