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妊活中の患者さんが医師に勧められたサプリメント

妊娠を希望して通院されている40代の女性のお話です。
分子栄養学の栄養指導の内容を少し垣間見ていただけると思います。

*これまでの経過

この方は、産婦人科で不妊治療(体外受精)を受けていたのですが、なかなか上手くいかず、とりあえず一旦中断して当院を受診しました。

それまでも産婦人科以外に鍼灸治療などいろいろと手を尽くされていたようですが、受精卵を子宮に戻してもほとんどの場合着床しないか、しても継続できないという状態が続いていたとのことです。

初診では1週間分の食事記録を提出していただき、血液検査のデータも参考にさせていただきながら、さらに詳しい問診を加え、栄養状態を徹底的にチェックしました。

まず第一に、妊娠にはエネルギーが必要なんです。
この方は、基本的にエネルギー不足(東洋医学では気が不足している状態)がありました。

エネルギーをキチンとつくるためには、まず酸素が必要ですね。
その酸素は、ヘモグロビンが全身に運びます。
つまり貧血だと、酸素不足→エネルギー不足という状態になる。

そうなると、解糖系で手っ取り早く酸素なしでもエネルギーがつくれる糖質(特に甘いモノ)が欲しくなります。
これはカラダからの欲求ですね。

貧血というのは、簡単にいえば鉄が足りでいない状態です。
では、鉄のサプリを飲めばいいのでしょうか?

じつは、それは根本的な解決にはなりません。
鉄がなぜ足りなくなったのかを考えなければならないからです。

鉄はミネラルなので、とても吸収が悪いんです。
吸収するために、胃酸が必要です。

この方の場合は、胃が弱く、胃酸の出が悪いので、鉄不足になっていることがわかりました。
胃酸の出が悪ければ、タンパク質の吸収も悪くなり、結果的に未消化のタンパク質は腸内環境を悪化させます。

ですから根本的な対策とし、胃酸を助けるために食前に酸味のものを摂るようにしたり、食事の際に消化酵素のサプリを使うことにしました。

半年程度をかけて、鍼灸治療と食事の改善に加えてサプリメントも使用しながら妊娠しやすい身体をつくっていくという計画です。

ある程度、身体の状態が改善してきたら、不妊治療を再開することにして、鍼灸を月に3〜4回継続しながら、食事の改善に取り組み始めました。

*久しぶりの不妊治療

治療のたびに栄養や食事の話をしながら、少しずつご自分の栄養状態や身体のことについて学んでいってもらいました。

栄養学的には、低血糖、低タンパク、貧血などがあったため、それをひとつずつ改善しています。

治療開始から半年ほどが過ぎたときに、採卵してあった凍結卵子が1つ残っていたので、試しに体外受精を行なってみることになりました。

すると、以前とは違いすんなりと着床はしたものの、まだ妊娠自体は継続することができず、流産となりました。

ただ、この結果を受けて、ご本人的には「ちゃんと着床するんだ!」と思ったとのこと。
着床すらできなかった身体が、少し変わってきた感覚を持ったそうです。

受診している産婦人科では、年齢のこともあるので、すぐまた次の不妊治療に移行するよう勧められたようですが、ちょっと返事を保留して治療に来られました。

*今後のこと

今後どうしていきたいかを、ご本人とよく話してみました。

すると、もう少し鍼灸と食事療法で身体をシッカリと立て直して、もう一度、不妊治療にチャレンジしたいとのこと。

それならば、このタイミングでもう一度食事とサプリメントを見直して、3〜4ヶ月頑張って身体をさらに良い状態に持っていってから、その時点で採卵、体外受精へ進みましょう、ということになりました。

治療でいちばん大事なのは、ご本人のやる気です。
このときの会話から、今後の可能性を強く感じました。

*勧められたサプリメント

ところで、産婦人科で次回以降の治療計画についての話をしているときに、突然、医師からサプリメントを勧められたそうです。

1ヶ月分で16,000円ほどのサプリを夫婦で飲んではどうかという提案だったようです。
そのパンフレットを持参してくれたので、見せてもらいました。

内容を詳細に見てみると、取り立てて素晴らしい栄養素などが入っているわけでもなく、各栄養素は容量的にもちょっと物足りない感じです。

ちなみにそのサプリメントは、このクッリニックのオリジナルのものでした。

パンフレットを渡しながら、医師は言ったそうです。
「これ、すごく効くので、是非ご夫婦で飲んでみてください」。

彼女は、「だったら何故もっと早く勧めてくれなかったんだろう」と不思議に思ったそうです。
「なかなか妊娠しない方への最後のオススメなんですかねぇ」、苦笑いしながら、そうおっしゃっていました。

実際、栄養に関してはすでに私から細かい指導を受けていたので、たとえばビタミンCの量ひとつをとってみても、全然少ないことがご本人にもわかったそうです。

分子栄養学のアドバイスは、個別性がとても重要です。
その人の栄養状態に合った食事の仕方、サプリメントの選び方が必要なんです。
誰でも同じサプリを飲んで効くのなら、ここまで苦労はしていないと思います。

私が分子栄養学を学んだ先生は、自分のところで「サプリの在庫を持たないようにしている」と言っています。
理由は、サプリの在庫を持つと賞味期限が気になったりして、必要ない人に勧めたくなったりするからだと。

ですから、患者さんに良いサプリを教えて、直接買ってもらうようにしているんです。
もちろん私も、この患者さんにはネットで海外のサプリを直接買ってもらって、飲んでいただいています。

サプリメントを販売するということは、もちろんそこに医院側の利益も十分に載っているはずで、それをすすめるタイミングといい、何となく後味が悪かったエピソードでした。

鍼灸師の方で分子栄養学に興味のある方で、もし疑問点などなどがあればオンラインでご相談に応じますので、お気軽にご連絡ください。

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