アルツハイマー病に対する分子栄養学的な治療

今回はアルツハイマー病と栄養療法について書いてみます。
 
日本が世界に先駆けて超高齢社会になり、結果的に認知症という病気が増加傾向にあるということは皆さんもよくご存知でしょう。
そして、アルツハイマー病に代表される認知症の治療方法がいまだに確立されていないことも、共通認識ではないでしょうか。
この認知症に対するアプローチとして分子栄養学が使えるというのが、今日のお話です。
 

▪️分子栄養学は精神医学からスタート

分子栄養学は、もともと精神疾患の治療から始まっています
その端緒を開いたA・ホッファーは、栄養療法で統合失調患者を6000人社会復帰させたといわれています。
しかも、治療に使ったのは基本的にビタミンCとナイアシン(ビタミンB3)です。
 
そこからさらに自閉症やアルツハイマー病の治療にも応用され、結果を出しています。
薬と違って食事や栄養による治療なので、飲んだらすぐに効くというわけではありません。
でも、少なくとも薬のような副作用はありません。
 

▪️日本における認知症の現状

ところで現在、日本の65歳以上の高齢者の数は3,079万人にのぼります。
平成29年度の高齢者白書によると2012年は認知症患者数が約460万人で、高齢者人口の約15%を占めています。
予備軍である軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)の約400万人を併せると、65歳以上のじつに4人に1人以上(27.9%)が認知症であるといえます。
 
アルツハイマー病は、この認知症の約7割以上ともいわれているんです。
認知症に対する予防法や治療方法の確立は、とても重要だということがわかります。
 

▪️アルツハイマー病の真実と終焉

認知症に対する栄養学の考え方もいろいろと広まってきています。
その代表的な書籍がデール・プレデセン氏の『アルツハイマー病の真実と終焉』です。
白澤卓二先生が監修して翻訳本が出版されています。
正直、ちょっと難しい本ですので、簡単に内容を紹介してみます。
 
アルツハイマー病は、アミロイドβという物質が脳内に増えることで、神経ネットワークが失われ、認知機能の低下を主とした様々な症状が起こるとされています。
製薬会社は、このアミロイドβを分解する薬の開発に追われていますけれど、いまだに治療薬の開発には至っていないというのが現状です。
日本で治療に使われているアリセプトは、フランスでは効果がないという理由で保険適応を外されました。
 
本書では、アミロイドβは原因ではなく結果だとしています。
つまり、アミロイドβができることでアルツハイマー病になるのではなく、脳を様々なものから守るためにアミロイドβがつくられるのだというのです。
アミロイドβがつくられる原因は大きく分けると3つあるといいます。
 
その3つとは、炎症、毒、栄養不足
これを解消すれば、予防も治療もできるといいます。
よくよく読んでみると、治療および予防方法は分子栄養学の基本とまったく同じなんです。
 

▪️認知症に対する鍼灸

私の元同僚で恩師でもある兵頭明先生が、いち早く認知症に関する鍼灸の効果の検証、治療方法の模索やその普及、鍼灸師に対する認知症治療の専門家の育成などを手掛けていらっしゃいます。
もちろん、鍼灸の認知症に対する効果に関する論文もいろいろとあります。
 
もっとも、ある意味で「認知症だからこういう鍼灸をする」というのが前提になるのは、東洋医学の本質から離れてしまう気がします。
鍼灸の面白いところは、認知症であろうとそうでなかろうと、鍼灸の診たてにもとづいて治療するということです。
そういう意味で、分子栄養学をキチンと運用している人たちと同じ考え方が根底に流れていることを感じます。
 
認知症については、今後も続きを書いて行く予定ですので、今日はこのあたりで。
 
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