カルシウムをたくさん取れば、骨は丈夫になる?【結論:ならない!】

2020/12/1

カルシウムをたくさん取れば、骨は丈夫になる?
【結論:ならない!】

あなたは、「カルシウムを取れば骨が丈夫になる」と信じていたりしないでしょうか?
「それは大きな間違いですよ!」 というのが今回のお話です。
 
この記事は次のような方に読んでもらいたいです
骨はとても大事なのに、本当に必要なものが取れていないのは問題です。
この記事で、骨のための正しい栄養の知識を身につけて、明日からの食事や生活に活かしてください
島田 力

この記事を書いているのは島田 力です。

【東洋医学×分子栄養学】ということを提唱して、セミナーやカウンセリングをしたり、ブログを書いたりしています。
資格としては、鍼灸師・鍼灸教員免許・臨床分子栄養医学研究会認定カウンセラーです。

私の詳しいプロフィールなどはこちらからどうぞ

1.カルシウムをたくさん取れば、骨は丈夫になる?

結論から書くと、
カルシウムだけを大量に摂ると、骨がもろくなります!
じゃあどうすれば良いのか?
マグネシウムをしっかり摂ることが大事なんです。
 
何よりも、カルシウムとマグネシウムのバランスが重要です。
このバランスが悪いと、逆に骨からカルシウムが出ていってしまい、骨がもろくなります。
 
マグネシウムの摂り方については、後述します。

2.骨ってどんな働きをしてるの?

骨も髪や皮膚のように新陳代謝しています。
1年間で5〜10%程度の骨が入れ替わります。
そして、カラダのなかにあるカルシウムの99%は骨のなかにあります。
 
骨ってカラダを支える骨格ですよね。
でもそれ以外にも重要な役割があるんです。
 
まず血液をつくります
そう、骨の中心にある骨髄ですね。
免疫で重要な白血球ももちろんここでつくられるので、骨の健康状態は免疫にも大きくかかわるんです。
 
それから骨にはミネラル(主にカルシウム)の貯蔵庫としての役割もあります。
骨にある以外の1%のカルシウムは、血液や体液に含まれています。
そして血液中のカルシウムは、常に一定の濃度に厳密に保たれています。
 
これがすごく重要な働きをしているんです。
どんな役割かというと、
・筋肉の収縮と弛緩
・情報の伝達
・止血
・血液のpHの調節
・ホルモンの分泌
などです。
 
例えば筋肉に関しては、カルシウムは筋肉を緊張させ、マグネシウムは弛緩させます。
マグネシウムが足りないと、筋肉は緊張しやすくなる(つりやすくなる)とも言えます。
 
もし血液中のカルシウムが少なくなると、骨から溶け出して血中濃度をあげようとします。
つまり、骨が弱くなる(もろくなる)ってことです。

3.カルシウムは何をしてるのか?

・血中カルシウム量のコントロール

血液中のカルシウムの量をコントロールする仕組みは、簡単にいうと骨を壊す作業(脱灰)と作る作業(再石灰化)ということです。
 
この脱灰と再石灰化のバランスが取れていれば、骨は健康な状態でいられます。
脱灰が多くなると骨がもろく弱い状態になってしまいます。
 
バランスが崩れた場合に、異所性石灰化といって、骨以外のところでカルシウムが石灰化することがあります。
例えば骨の場合は骨粗鬆症、筋肉の場合は痙攣、循環器系なら動脈硬化などを起こす原因です。

・酵素が働くスイッチのONとOFF

カルシウムが大切な理由は他にもあります。
細胞の内側と外側を出入りして、生命活動にとても重要な酵素が働くスイッチのONとOFFをしているんです。
細胞外と細胞内のカルシウムの比率は10000:1。
 
酵素は、カラダを動かしたり、様々な組織をつくったり、呼吸をしたり、ものを考えたり、食べ物を消化したり、カラダを守ったり…、あらゆる反応に関わっていますから、いかに大事かがわかりますよね。
 
ですからカルシウムの濃度をキチンとコントロールしなければならないわけです。

・現代人のほとんどはマグネシウム不足

下の表を見てください。
成人のすべての年代で、摂取量が推奨量に達していません。

つまり、日本人はマグネシウムが足りていないということです。

単位:mg/日
男性
女性
 
摂取量
推奨量
摂取量
推奨量
18~29(歳)
 261
340
235
270
30~49(歳)
370
290
50~69(歳)
350
290
70以上(歳)
320
270
*推奨量:2020年の日本人の食事摂取基準
*摂取量:2019年の国民健康・栄養調査
細胞のなかに入ったカルシウムが外に出るときにもマグネシウムが必要です。
これがうまくいかないと、細胞内にカルシウムが増え、例えば筋肉がつったり肉離れを起こしたりします。
よく「カルシウム不足で足がつる」などと言われますが、本当はちょっと違うんです。

4.とっても重要! カルマグバランス  

・ベストバランスは1.5〜1:1

カルシウムとマグネシウムのバランスは1.5〜1:1がいいといわれます。
ですがもう少しマグネシウムが多い方がいいという意見もあります。
 
実際に摂取している量は、カルシウムは514㎎、マグネシウムは240㎎で、やはりカルシウムの取り過ぎ、マグネシウムの摂取不足です。2017年国民健康・栄養調査
 
ちなみにマグネシウムの多い食品は、青菜、豆類、未精製の穀物、海藻類です。
逆にマグネシウムを消耗させるのがアルコールと甘いもの(単純糖質)ですので、控えるようにしましょう。
 
マグネシウムを簡単にとるなら、ニガリが最適です。
飲み物に2〜3滴ずつ入れればバッチリです。
 
ただ、胃の弱い人(日本人には多い)は吸収率が悪くなります。
そういう場合は、経皮吸収がオススメ!
 
なんと、マグネシウムは皮膚からも吸収されるんです。
エプソムソルトという硫酸マグネシウムをお風呂に入れてつかるだけ。
 

・問題は、カルシウムの摂り方

さて問題はカルシウムをどう取るかです。
まず思い浮かぶのは牛乳だと思います。
確かに牛乳にはカルシウムは豊富ですが、マグネシウムが極端に少ない。
つまりカルマグバランスが悪い(10:1くらい)んです。
 
さらに牛乳は動物性のタンパク質ですが、肉も含めて動物性タンパク質の過剰摂取は骨的にはあまり良くありません。
理由は血液が酸性化するため、それを中和しようとして骨からカルシウムは出ていってしまうからです。
 
つまりカルシウムを摂って骨を強くしようとして飲んだ牛乳のために、かえって骨が弱くなるということです。
他にもいろいろ牛乳をとるべきでない理由がありますが、それはまたの機会に。
 
血液の酸性化という意味では、気をつけたいのはもうひとつリン酸塩です。
加工食品に多く含まれていますが、過剰なリンはカルシウムの吸収を妨げるといわれています。

5.骨はエイジングに関わる“腎”と深い関係 

東洋医学的にも見てみましょう!
東洋医学の五臓のなかで、老化と関わりが大きいのは「」です。
 
西洋医学的には、尿をつくる(血液の濾過をする)臓器というとらえ方ですが、東洋医学ではちょっと違います。
 
成長・生殖・老化に関わるの大切な臓器です。
カラダの器官の中では、骨や歯と関係が深いとされます。
感覚器ではと関連しています。
 
そうやってみてみると、老化とともに骨や歯が弱くなり、耳も遠くなりますね。
老化の基準としてチェックしておくと良いかもしれません。
 
腎についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

6.骨を強くするために心掛けたいこと  

その他の、骨を強くするために必要なことをもう少し書いておきましょう。

・コラーゲンは大事

栄養学的にみると、骨の材料はカルシウムだけではありません。
建物でいえば、カルシウムはセメント、鉄筋部分はコラーゲンです。
 
ですから、骨を強くするためには、コラーゲンの材料であるタンパク質と鉄、ビタミンCも必要です。
コラーゲン、大事ですよ!

・骨に悪いものを控える

詳細まで書くと膨大になってしまうので今回は割愛しますが、次のものを控えるようにしましょう。
・カフェイン、アルコール、乳製品、スイーツ、清涼飲料水
・食品添加物(特にリン酸塩)
・動物性タンパク質の過剰摂取
骨だけじゃなくて、分子栄養学的には控えた方がいいものばかりです。

・軽めの運動を習慣にする

骨は荷重することで強くなります。
だからといって、ダンベルを持ってスクワットする必要はありません(笑)
 
重力に対抗すればいいだけ。
つまり立っていればいいんです。
できれば早めのウォーキングをしましょう!
 
自分の体重の負荷で、骨はキチンと強くなります。
 

・骨に必要な栄養素

栄養素でいえば、骨に必要なのは
・タンパク質
・鉄
・ビタミンC
・ビタミンD
・ビタミンK
ですね。
くれぐれもカルシウムだけしか入っていないサプリを飲むのはやめましょう!

7.まとめ  

この記事のまとめです。
骨を強くするために、心掛けたいことです。
今回の記事のまとめ
 
・カルシウムだけをたくさん摂ると、骨がもろくなる
・マグネシウムを積極的に摂るのが、骨を強くするためには大事
・アルコール、乳製品、スイーツ類は控える
・軽めの運動習慣を身につける
骨を丈夫にして、元気に長生きしましょう!

Comments are closed.

Back to Top ↑