最新版!分子栄養学を独学するならこの12冊が超オススメ

東洋医学×分子栄養学

2020年11月25日書いた

は、とてもたくさんの方に読んでいただきました(私のブログ記事のなかで、PVがダントツの1位でした)。
まだ読んでいない方は、先にこちらをチェックしてみてください。

今回、その後に私が読んだ本の中で分子栄養学を独学したい方のために、さらに12冊を厳選してご紹介したいと思います。
いまから買っておいて、読書の秋に一気に読むというのもイイですね。

この記事は下記のような方に読んでいただきたいです。

  • 栄養の最先端「分子栄養学」の基本に興味がある方
  • 13冊を読み終わって、さらにオススメを知りたいと思っていた方
  • 生活習慣病が自分で予防できるようになりたい方
  • 自分に合ったサプリメントが選べるようになりたい方
  • 分子栄養学だけじゃなく、食一般についてさらに知識を深めたい方

今日までで前回の紹介記事のあとに私が読んだ関連書籍103冊のなかから厳選してありますので、必ずやあなたの役に立つと思います。

書籍の紹介の方法は以下のような感じでいきます。

書籍情報:書名 / 副題 / 著者名 / 出版社名 / 発売年月 / Amazonリンク(書名にリンクを貼っておきます)
簡単な内容紹介と私がオススメする理由関連情報など

それでは早速、始めましょう。

忙しい人のための代謝学

書名:忙しい人のための代謝学
副題:ミトコンドリアがわかれば代謝がわかる
著者:田中文彦
出版社:羊土社
出版日:2020/4/2

分子栄養学を理解したり、根本原因にアプローチして本当の意味で治すためには、生化学の知識が必須です。
そのなかでも“代謝”は避けて通るわけにはいきません。
食べたものがどのように消化され、カラダに取り込まれていくのかを知り、そのどこがどのような栄養素の不足によって停滞しているかを考えることが大切なんです。
そうでないと、足りない栄養素をサプリでドカドカ摂るだけの対症療法的な栄養療法になってしましますから。

本書は薄くて高い本ですけど、内容は濃くてとても役に立ちます。
ちなみに羊土社は最近の私のお気に入りの出版社で、ここの本や雑誌は内容の充実したものが多いです。
実験医学という雑誌や実験医学の別冊の「もっとよくわかる!」シリーズは要チェック!
以前の書籍紹介にもそのなかでも「もっとよくわかる!腸内細菌」を紹介しました。

糖尿病は体にいいはずの油が原因だった

書名:糖尿病は体にいいはずの油が原因だった
副題:「植物性=安全・安心」は、妄想だ!
著者:奥山治美
出版社:辰巳出版
出版日:2020/12/21

分子栄養学的にカラダの状態をみるときに、細胞膜の柔軟性や脳細胞にとって非常に大切だと考えられている油。
日本脂質栄養学会の初代会長である奥山治美先生が書いた、詳しいけど分かりやすい本です。

どんな油をどう取ればいいかを学べるという意味でも、糖尿病と関係ない方にとっても必読です。
私の分子栄養学の師である宮澤賢史先生も、「油はサプリである」と言っています。
油は自然界に存在しない抽出物で、カラダに対する影響が大きいという意味ですね。

分子栄養学で食事のアドバイスをするときに、油の話は避けて通れません。

あなたの体は9割が細菌

書名:あなたの体は9割が細菌
副題:微生物の生態系が崩れはじめた
著者:Alanna Collen(アランナ・コリン)
翻訳:矢野真千子
出版社:河出書房新社
出版日:2016/8/10

「あなたの体は食べたものでできている」とよく言われ、健康のために食事がいかに大切かを諭されます。

しかし栄養学を学んでいると、「あなたの体はあなたが消化したものでできている」と言いたくなり、つまり消化吸収がいかに大切かを痛感します。

そして本書では「あなたはあなたの微生物が食べたものでできている」という章があって、微生物(特に腸内細菌叢)の大切さを痛感せざるを得なくなります。

本書で紹介されている知見は、訳者あとがきにもあるように米国国立衛生研究所(NIH)が2007年に始めたヒトマイクロバイオーム・プロジェクトHuman Microbiome Project (HMP) の研究成果がもとになっています。
最先端のヒトの細菌叢(微生物叢)に関する知識を得られるという意味で、十分に読む価値があると思ってリストに加えました。

腸内環境に関しては過去に書いたこんな記事も参考に読んでみてください。

【分子栄養学で腸活】腸内環境が良くなる食事とサプリ教えます!

オーソモレキュラー医学入門

書名:オーソモレキュラー医学入門
副題:栄養療法/メガビタミン療法の決定版!
著者:エイブラハム・ホッファー、アンドリュー・W・ソウル
翻訳:中村篤史
出版社:論創社
出版日:2019/10/25

原題が”Orthomolecular Medicine for Everyone” 、エイブラハム・ホッファーとアンドリュー・ソウルというこの分野の超有名な二人の先生が書いた分子栄養学の教科書的な本の翻訳版です。

各栄養素に関することや、様々な病気に対する栄養学的な分析とアプローチがまとめられています。
はじめからしっかり読んでもいいし、必要なところを辞書的に読むという使い方でもいいと思います。

もちろん英語が得意な方は(私は得意でないので両方持っています 笑)、原文の方をオススメします。

WHOLE

書名:WHOLE
副題:がんとあらゆる生活習慣病を予防する最先端栄養学
著者:T・コリン・キャンベル、ハワード・ジェイコブソン
監修:鈴木晴恵 翻訳:丸山清志
出版社:ユサブル
出版日:2020/1/30

分子栄養学の本ではありませんが、栄養とか食について学んでいる人なら是非読んでみて欲しい本です。

著者のコリン・キャンベルはあのチャイナスタディー(日本語に訳されている書名は『チャイナスタディー 葬られた「第二のマクガバン報告」』)を主導した栄養学分野のアインシュタインと呼ばれる有名な学者です。

食べ物をWHOLE(全体)で食べるという主張だけでなく、モノの見方としてのリダクショニズム(Reductionism)とホーリズム(Holism)についても書かれています。
現代医学の「細かく分析さえしていけば、すべての答えが得られる」という視点の限界を知り、東洋医学などが持っている「あるシステム全体はそれの部分の算術的総和以上のものである」という視点の重要性がわかります。

ちなみに著者はビーガンで、ビーガンの栄養学について大学で教鞭をとっているようです。

食事で治す心の病

書名:食事で治す心の病
副題:心・脳・栄養 新しい医学の潮流 著者:大沢 博 出版社:第三文明社 出版日:2003/2/1

分子栄養学が現在のように広まる前に書かれた医師以外(著者は心理栄養学が専門)の書いた本で、ここまで本質的なことが書かれていることに驚きます。
栄養療法初心者にこそ、是非とも読んでいただきたい本です。

分子栄養学を創始したと言われるライナス・ポーリング博士やエイブラハム・ホッファー先生の逸話もたくさん散りばめられていて、とても興味深く読みました。

Part2も出ていますが、こちらも分子栄養学の初期の裏話的なものも含まれていて、とても楽しく読めます。

どちらもAmazon Unlimitedに申し込んでいる方なら電子書籍で無料で読めるという超お得な本です。 いやぁ、いい時代になりましたね。
同じ著書の『心の病と低血糖症』もオススメです。

科学者たちが語る食欲

書名:科学者たちが語る食欲
副題:食べすぎてしまう人間に贈る食事の本
著者:デイヴィット・ローベンハイマー、スティーブン・J・シンプソン
翻訳:櫻井祐子
出版社:サンマーク出版
出版日:2021/1/18

昆虫学者が書いた生き物の食欲に関する本です。

調べてみると、人間以外の動物は昆虫に至るまでタンパク質を摂る比率が一定なんだそうです。
つまり食欲はタンパク質の必要量を満たすまで落ちないという、とても面白い視点の本です。

分子栄養学的にカラダを考えるとき、タンパク質の摂取はとても難しい問題です。
必要だけど取り過ぎても負担になるからです。

そんな問題を考えるときに、こういう本はとても良いヒントを与えてくれると思います。

疲れがとれない原因は副腎が9割

書名:疲れがとれない原因は副腎が9割
副題:いくら寝てもとれない疲れは「年のせい」でもなく「気のせい」でもありません。「副腎」を休めれば元気が出ます!
著者:御川安仁
出版社:フォレスト出版
出版日:2020/3/7

分子栄養学の視点で患者さんのカラダを診ていると、とにかく多いのが低血糖です。 特に夜間低血糖を起こしている方の多さには、正直驚かされます。 結果的に睡眠の質が非常に落ちますので(寝ているというより気絶していると言った方がいい状態)、疲労は溜まるし、カラダは緊張するしで、朝から不調ということになりかねません。

ただし、よく診ていくと低血糖だけではなく副腎疲労(慢性疲労)も併せ持っている方がこれまた非常に多いんです。 そんな副腎疲労についてキチンと知りたいという方は、本書を是非読んでみてください。

著者は私も直接お話をお聞きしたこともある分子栄養学を実践している有名な医師です。

脳に効く栄養

書名:脳に効く栄養
副題:クスリに頼らず「脳と心」を健康にする!
著者:マイケル・レッサー
監修:北原 健
翻訳:氏家京子
出版社:中央アート出版社
出版日:2005/3/1

ライナス・ポーリング博士とともにオーソモレキュラー精神医学の樹立と発展に多大なる貢献をしたマイケル・レッサー先生の著書。

著者は、「栄養サプリメントを使う治療で、脳内の化学反応にバランスを取り戻すことができること、気分を安定させらることを多くの人たち知って欲しくて、この本を書いた」と言っています。
栄養が精神疾患や感情と非常に関係が深いということを学ぶことができます。

本書では脳のタイプを6つに分け、それぞれのタイプごとに患者の症例、食べ物や食べ方ガイド、チェックしたい検査項目、毎日のサプリ、生活改善ガイドなどがまとめられています。

乳がんと牛乳

書名:乳がんと牛乳
副題:がん細胞はなぜ消えたのか
著者:ジェイン・プラント
翻訳:佐藤章夫
出版社:径書房
出版日:2008/10/15

イギリスの科学者ががんの実体験を書いた、「乳がんには乳製品が良くない」という本です。
全世界で翻訳出版された400万部の大ベストセラーです。

すべてのがんに言えることではないと著者も断っていますが、少なくとも女性の乳がんと男性の前立腺がんでは、乳製品は一切摂らない方がよいと書いてあります。
食べ物とカラダの関係を知るという意味でも、「何を食べるかよりまずは何を食べないか」ということを考える意味でも、読んでみる価値があると思います。

糖尿病の真実

書名:糖尿病の真実
副題:なぜ患者は増え続けるのか
著者:水野雅登
出版社:光文社
出版日:2021/6/15

個人的にもお付き合いがある水野雅登先生の渾身の糖尿病本です。

糖尿病の患者数はドンドン増えていて、これだけ医学が進歩しているというのに、糖尿病が治ったという方をほとんど見ません。
本書を読めば、その理由がよくわかります。

分子栄養学をやっていると、いかに血糖コントロールができていない人が多いかがよく分かり、この問題に対するアプローチが重要なことも身にしみて認識できます。
「糖尿病になりたくない」、「糖尿病を治したい」という方だけでなく、栄養療法を学ぼうと思っている方はぜひ読んでみてください。

水野先生は2021年5月に「医学的に内臓脂肪を落とす方法」という本も出版されています。
興味のある方は読んでみてください。

疲労も肥満も「隠れ低血糖」が原因だった!

書名:疲労も肥満も「隠れ低血糖」が原因だった!
副題:「肉から食べる」と超健康になる
著者:溝口 徹
出版社:マキノ出版
出版日:2017/3/15

日本における分子栄養学の先駆者のひとりである溝口徹先生の本。
上にも書きましたが、分子栄養学をやっていると「低血糖」は絶対に避けては通れない課題になります。
いろいろな症状・疾患のベースに低血糖があるといってもいいくらいです。

溝口先生は低血糖についてかなり症例や理論をお持ちの方なので、先生の数ある著書の中ではオススメの部類に入るのではないかと思います。
低血糖を防ぐ食べ方についても、是非とも参考にしてほしいです。

いかがでしたでしょうか?
分子栄養学を学んでみたくなりましたか?
まずは何冊か読んでみて、分子栄養学の魅力を感じてみてください!

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