へでもねーよ

東洋医学×分子栄養学

こんにちは、島田です。
いつも読んでいただいてありがとうございます。

へでもねーよ

藤井風くんの「へでもねーよ」という曲のなかに、

野菜ばっかの生活しょんのに
腹が立つことちょっくらあんのは
カルシウムちと不足しとんじゃわ
おどれ、おどれ、おどれ、おどれ

というのがあるんです。
最近、僕の好きな曲のひとつで、気付くとよく鼻歌を歌ってしまっている(笑)

この曲なかなか素敵で、途中から

かと思いきや急展開
自分次第で別世界
作り変えられるみたい
信じたい

となる。

これって大事なことですよね、「自分次第で別世界」。
常々思っていることなんですけど、基本的に過去と他人はそう簡単に変えられない(笑)

話がそれまくりましたが、今日のテーマはカルシウム、というかミネラルバランスです。

風くんの歌詞といえど、ここはちょっと解説を加えておきたいです。
カルシウムが足りないからイライラするってよく言われるけど、そんな単純な問題ではないんですね。

ミネラルの取り方のポイント

ミネラルの取り方はちょっと難しいんですけど、ポイントは吸収とバランス

吸収については、胃酸がないとイオン化されなくて吸収が落ちるというのは以前に書きました。
胃酸が出る食べ方については、下記の記事を読んでください。

あと、ミネラルの吸収が良くなる取り方は水溶性のもの。
水に溶けている状態ならイオン化されているので吸収がいいんですね。

ほとんどの人が足りていないといわれるマグネシウムを摂るなら、ニガリが手軽でオススメです。
大きめのスーパーならどこにでも置いてあって、だいたい4〜500円くらいで手に入ります。

1回に2〜3滴、1日10滴くらいを目安に、飲み物やスープなどに入れて摂るように患者さんにアドバイスしてください。

このアドバイスだけで、眼瞼痙攣がすぐに止まった患者さんもいますし、夜間に足がつらなくなった方もいますので…。

イライラに関係しそうな栄養

ところで、イライラに関係しそうな栄養素を挙げてみましょう。

カルシウムが足りないとイライラするとよく言われますけど、これはあまりハッキリとした根拠がないみたいですね。

体内のカルシウムは99%が歯と骨にあって貯蔵カルシウム、残りの1%が血液と細胞に存在する機能カルシウム。
機能カルシウムが減ると、貯蔵カルシウムから補給するおなじみのホメオスタシスが厳密にはたらいているから。

じゃあ他にイライラに関係しそうな栄養素は何か?

まずは低血糖
心の安定に関係するGABAの代謝過程で必要となるビタミンB6不足でも起こりそうです。
カテコラミンの代謝が滞っても当然起こりますね。

なかでも特に血糖値が心の安定に大事なので、低血糖について少し書きます。

低血糖とは?

これかなり患者さんに多いです。
鍼灸師は絶対に知っておくべきことのひとつだと常々感じています。
これは治さないとダメです!

夕方くらいになると、倦怠感、眠気、頭痛、イライラ、手の震えなどを起こすのが典型的な症状。
でもこれは血糖値を上げるようなものを口にすれば、収まります。

本当に問題なのはじつは、夜間低血糖なんです。

食事による血糖値の維持は、2〜3時間といわれています。
そうすると、寝ている間の7〜8時間は断食状態ですよね。
その間の血糖値の維持がうまくできないと、寝ているというより気絶している状態になります。

症状としては、歯ぎしり、食いしばり、中途覚醒、寝汗、悪夢や多夢、起床直後の倦怠感、首肩の緊張、寝違いなどなど…。

これっていわゆる交感神経緊張状態ですね。
よく患者さんに問診すれば、結構な確率でぶち当たりますよ。

寝汗は陰虚とか、単純に覚えていてはいけません。
寝汗に関連していえば、汗でミネラルが出ていくので、(特にマグネシウムの不足で)足がつったりもします。

足がつる原因は、3つ。
使いすぎ、冷え、マグネシウム不足
治し方はいろいろありますね。

話がまたまたそれました(笑)

夕方とかに低血糖症状が出るような人は、寝ている間にも低血糖になる確率が高いです。
起きて何か食べるわけにはいかないので、カラダは必死になって血糖値を上げようとします。
そのときに交感神経が緊張するわけ。

カラダをゆっくり休めて修復すべき睡眠時間に交感神経が緊張すれば、首や肩には力が入るし、食いしばるし、汗かくし、嫌な夢を見るのは当然ですね。
そして、起きたときにはグッタリしている。

これじゃあ、一生懸命に鍼灸治療しても、治りが遅いわけです。
睡眠ってホントに大事ですからね。

低血糖対策

ということで低血糖対策について。
これ治してあげないと、ほかのいろいろな症状も改善できません。

治すためには、まずは2つ。

欠食をやめる
補食を摂る

簡単に一言でいうと少量頻回食ですね。
チョコチョコ食べ。
おやつを摂ってください。

ただし、食べるものにも注意が必要です。
スイーツや甘いジュースなどの血糖値を急激に上げるものは摂らないようにすること。
血糖値が爆上げして、インスリンがドバドバ出ちゃうので、その後に低血糖になりやすいからです。

血糖値は上がったときには幸せな気分になれるけど、その分インスリンが大量に出て、その後血糖値は急激に下がります。
血糖値が急に下がるとイライラします。
この血糖値の乱高下がメンタルに非常に悪いんです。

なるべくなら、タンパク質を少しずつでも摂りましょう。
おやつなら、ゆで卵とかスルメがオススメ。

低血糖が改善すると、メンタルが安定します。
夜間低血糖が改善すると、朝に元気いっぱいで起きられるようになります。
夜間に身体の修復ができるようになります。

患者さんのためにも、ぜひ実践してみてください。
今日はこの辺で。

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