幸せになるための栄養学

東洋医学×分子栄養学

あけましておめでとうございます。
昨年は、大変お世話になりました。

おかげさまで、1年間で270名ものメルマガご登録をいただきました。
今年もさらにお知り合いの鍼灸師の方にメルマガの登録を勧めてくだいね(笑)

今回は年明け第1回目だし、あまり難しいことを書くよりみんなで幸せ気分にひたりたいと思うので、「栄養で幸せになるための方法」について書いてみます。

メンタルへの栄養の影響については折に触れて書いてきましたが、今回は「幸せ」にポイントを絞ります。

どうかこのブログを読んで、皆さんが幸せになりますように(笑)
参考にした本は『THE THREE HAPPINESS』(樺澤紫苑)です。

本文に入る前にちょっと告知です。

1/21(日)10時から新しくつくった鍼灸師向けの「妊活のための栄養アドバイス1Dayセミナー」を開講します。
このセミナーで、分子栄養学のことがよくわからない人も、「妊活」というテーマを通して分子栄養学の各要素・流れがよく分かるでしょう。
そして、古典好きだった僕がどうして分子栄養学にハマったのかも伝わると思います。
分子栄養学はどの流派の治療とでも組み合わせられて、患者さんにキチンと栄養アドバイスができるようになるノウハウなので、身につけておいて損はないと思います。
ZOOMによるオンラインセミナーですが、当日に予定が入ってしまっている方もアーカイブでの視聴が可能です。
興味がある人は、下のボタンをクリックして詳細ページを見てみてください。

幸せとは何か?

さて本文に入ります。

ところで日本人の幸福度ってどのくらいだか知ってますか?
10点満点で6.129って、微妙な感じです。

2023年の世界ランキングでは47位で、先進7カ国で最低なんですって。
それでも2020年の62位よりはかなり回復してきたみたいです(笑)

で、幸せって何? と言われても、個人差もあるし哲学的な問いのようでもあるので、答えるのが非常に難しいですよね。

じゃあ、幸せなときって脳の中でどんなことが起こっているのかというと、ドーパミン、セロトニン、オキシトシン、エンドルフィン、アドレナリン、ノルアドレナリン、GABAなど、100種類以上の幸福物質が出ているんだそうです。

これらの脳内の神経伝達物質と栄養は密接に関係していることがわかってきているので、ここを深掘っていくと幸せになるための栄養学的な方法がみえてきそうです。

脳内の神経伝達物質って?

神経伝達物質のなかには、名前を聞いたことがあるものもいくつか含まれていると思います。
ここで簡単に説明を加えておきます。

ドーパミンは、お金や成功、達成などの際に感じる幸せのもとになる物質。
これが不足すると、強迫神経症や様々な依存症(これには過食や過飲も含まれます)、疲労などが起こります。

オキシトシンは愛とかつながりに対して感じる幸せのもとになる物質。
これが不足すると孤独感や満たされない感じになります。

セロトニンは、やすらぎ、気分の安定、爽快感などの幸せのもとになる物質。
これが不足すると、うつや不眠、不安感などが起こり、記憶力の低下や偏頭痛、便秘なども引き起こします。

ここまでが今回の幸せを感じるために大事な神経伝達物質といわれているものです。
他にも神経伝達物質はたくさんありますが、ここでは省略します。

神経伝達質が減る原因

これらの物質が減ると幸せを感じにくくなるわけですけど、その原因には3つあります。
つまりこの3つの原因に対処すれば、幸せになれるってことですね(笑)

ひとつめは材料の不足

神経伝達物質の分泌のための材料があります。
栄養で影響を与えられるのはセロトニンドーパミンで、オキシトシンは栄養によって増やせません。

2つめは毒素

毒素のメインは水銀です。

水銀は脂溶性で、生体濃縮性(脂に溶けやすく、濃縮しやすい性質)が高くて、人の体の中にも容易に取り込まれ、非常に強い毒性があります。

幸せホルモンの代謝を止めてしまうので、水銀があれば解毒が必要になってきます。
水溶性の毒であれば水をたくさん飲めばカラダから出ていきますが、水銀は脂肪に蓄積しますので、出すのは一苦労なんです。

簡単に方法を書くと、ビタミンCやEなどの抗酸化ビタミンとビタミンB群を摂って、硫黄を多く含むNAC、グルタチオン、タウリンなどを摂ることで解毒します。

硫黄を含む解毒食材としておすすめなのが、パクチー。
嫌いな人も結構いるのでちょっと困りますけど…。

3つめは遺伝

これもかなり厄介ですね。
遺伝によって必要な栄養素が不足することで幸せホルモンがつくりにくくなるわけですので、不足している栄養素を摂り続ける必要があります。

詳細についてはここでは省きますね。

幸せになるための順番

これらの幸せホルモンは栄養と関連してつくられます。

ただし、ランダムにとにかく多くつくられればいいというものではないようです。
つくる順序も大事なんです。

その順番は、セロトニン→オキシトシン→ドーパミンの順

これって当然ですよね。

セロトニンは健康がベースになっている幸せだから、まずここが最初になります。

また、愛やつながりによって増えるオキシトシンは、ドーパミンの暴走を防ぐことができるし、セロトニン不足の症状を緩和することができるので、2番目に取り組みます。

そして最後にドーパミンでモチベーションや達成感を上げて、自己肯定感を高めましょう。
ドーパミンだけをはじめから増やしてしまうと、様々な依存が出たりするので、気をつけたいですね。

それでは最後に、幸せになるために必要となる栄養についてまとめていきます。
3つの幸せホルモンのうち栄養で補えるのは、セロトニンとドーパミンです。
それぞれ別々に書いていきます。

セロトニンを増やす

まずセロトニンでした。
セロトニンの材料はトリプトファンです。

トリプトファンは20種類のアミノ酸の中で最も少ないので不足しやすいといわれています。
ですからこれはしっかり補いたいですね。

多く含まれている食品は、豆腐や納豆などの大豆製品、乳製品、米などの穀類や卵やバナナ、赤身の魚や赤身の肉、レバーなどです。

セロトニンを増やすためには、トリプトファン以外にビタミンB6も必要ですが、上に挙げた食品はほとんどがビタミンB6も多く含んでいるので大丈夫です。

サプリメントで補充する場合は、トリプトファンの化学的副産物である5HTP(ヒドロキシトリプトファン)で摂るのが効率的です。

セロトニンは脳と腸(90%)の両方で分泌され、気分の安定や睡眠と密接に関係しますし、腸を動かす指令を出す際にも使われるので、腸内環境を整えて便秘を予防することも大切です。

また、運動をしたり日光を浴びたりすることでも増やすことができます。

ただトリプトファンの経路にはナイアシンを作るものとセロトニンを作るものの2つあって、炎症があるとセロトニン経路が止まってしまい、全部ナイアシンの方に流れて、セロトニン産生が妨げられてしまいます。

ですから幸せになるためにも、慢性炎症はなくしたいです。
そのためにはオメガ3系のEPAをしっかり摂る必要がありますね。

また、コルチゾールがバンバン出てしまうと、セロトニンの分泌を妨げるといわれていますので、炎症だけでなくストレス(コルチゾールが分泌されてしまうので)も減らしたいところです。

炎症対策の食材としてオススメなのは、サーモン
ビタミンDも摂れて、もちろん動物性のタンパク質だし、オメガ3系の良い油が含まれていて、ついでに抗酸化作用が強いアスタキサンチンもたっぷり。

ドーパミンを増やす

次にドーパミン。
ドーパミンの材料はアミノ酸の一種、チロシンです。

チロシンが多く含まれる食材は、チーズ、納豆、豆腐、バナナ、ナッツ類です。

ドーパミンとセロトニンは、どちらかの原料を摂るだけで両方がバランスよく増えるといわれていますので、短期的にはトリプトファンかチロシンが摂れていれば問題ないようです。

ただドーパミンとセロトニンには拮抗作用があるので、両方とも活性化していないとバランスが取れないともいわれます。

ですので、どちらのアミノ酸も適度に摂っておいた方が良さそうですね。

そしてこれはとても重要なことですが、ドーパミン的幸福は徐々に減っていきます
これは、ドーパミン的な幸福感の特徴です。
つまり、前より次はもっと多くの刺激がないとドーパミンは出ないようになるということ。
ドーパミン的幸福は長くは続かないんです。

それに比べると、セロトニンとかオキシトシンは減りにくいとされています。
そうそう、最後にオキシトシンの増やし方。

これはハグをしたりチューをしたりすると増えるといわれています。
そのほかの方法としては、コミュニティーに所属することなどの繋がり感でも増えます。

今回は以上になります。
年の初めからセロトニン、オキシトシン、ドーパミンをバランスよく増やして、みんなで幸せになりましょう!

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