発達障害の栄養学的な根本原因

東洋医学×分子栄養学

僕はいつも、「本治が大事」とか「根本原因に対処する必要がある」とかって書いてますけど、これって「表面的な症状さえ消えればいいというのではダメ」っていう意味です。

そこで今回は、最近僕がハマっていて、論文を調べたり、治療を積極的に推し進めている「発達障害を栄養で治す」ための根本原因について書いてみます。

精神疾患と分子栄養学

発達障害の多くが栄養不足が原因であることが徐々にわかってきています。

ちょっと難しいことを書くと、人の思考や行動、感情は、すべて神経のシナプス間で神経伝達物質が伝えられて起こるとする仮説(モノアミン仮説)が、いまのところもっとも有力なんです。

実際、うつ病の治療薬のSSRIやSNRIは、この考え方に基づいてつくられていて、医療現場でも盛んに使われています。

神経伝達物質ってなに?って思いますよね。
例えば幸せホルモンなんて言われているセロトニンとか、やる気にかかわるドーパミンとか、そういったもののことです。

そしてこの神経伝達物質の代謝には、栄養が大きく関わっています。
というより、これらの材料はすべてアミノ酸(タンパク質が分解されたもの)ですから、当然のこととして栄養不足なら作られないわけです。

以前に「メンタルを栄養で治す大前提」について少し書いていますので、まだ読んでない方はこちらも併せて読んでみてください。

もともと、分子栄養学は精神科から出発したという経緯もあって、精神疾患を栄養で治せるというエビデンスをたくさん積み重ねてきてるんです。

発達障害についても、栄養の関与する作用機序などはほぼ同じです。

自閉症までも栄養で治すことができる(これは栄養で介入し始める時期がとても重要ではありますが…)というデータが報告されています。

母親の栄養が大事!

ではなぜ栄養不足の子どもが増えているかというと、その大きな原因は母親の栄養不足です。

現代の日本人の栄養状態は、カロリーは過剰だけど、タンパク質やビタミン、ミネラル(すべてではないけど)は足りていない「質的栄養失調」という状態です。

特に若い女性の栄養状態が悪いことも分かっています。
だから生理痛は当たり前だし、疲れやすかったり、首肩こりがひどかったりしてるんですね。
当然、不妊も多いわけ。

やっと妊娠しても、赤ちゃんはお腹の中でその栄養不足のお母さんから体のベースになる栄養を受け取りながら育ちます。
つまり、栄養不足のお母さんからは栄養不足の子供が生まれるということです。

これは、東洋医学でいうところの「先天の精」の不足ですね。

じゃあ何をすればいいかというと、妊娠する前から妊娠のための身体をつくることが大事なんです。
とにかく受精卵が着床して妊娠さえすればいいと考えるのは、子どもに禍根を残すことになるわけですね。

発達障害は治せる

実感として、発達障害という病名がついていなくても、なんとなくグレーなお子さんのことを見聞きする機会がとても増えてきた気がします。

それはとりもなおさず、質的栄養失調の女性が増えていることが原因なのかもしれません。

でも、東洋医学でも言っているように、「先天的なモノ(つまり遺伝情報)ですべてが決まるわけではない」ことは、最先端の科学でも証明されてきています。

そう、エピジェネティクスですね。

中国伝統医学(東洋医学)で、「後天の精」といわれる「食と呼吸」を正しくすることで健康が手に入ることを認識していたというのは、本当にスゴいことです。

そして「後天の精」を確実に補充するためには、「分子栄養学」を使って「何を食べて何を控えるべきなのか」を患者さんに具体的に伝えられるようになることが大事なんだと思います。

そうすれば、発達障害を治せたり、症状や問題行動を減らすことに繋がります。

もちろん、まずは食事が大事なことは言うまでもありません。
ただ、そういったお子さんは食の好みが極端に偏っている場合が多いですから、そこに対する工夫も必要になります。

そういう意味で、過去に書いた記事も参考になると思うので、リンクを貼っておきますね。

では、今回はこの辺で。

分子栄養学無料オンライン勉強会」のお申し込みが始まっています。
ご希望の方は下記のボタンからどうぞ!
ただし今回は、医療系の国家資格をお持ち(または受験予定)の方のみに限定させていただきます。
その他の方はまたの機会にご参加ください。

お子さんの栄養アドバイスのための症例を集めています
お子さんの状態がちょっと心配で、栄養カウンセリング受けようかお悩みのお母さん、まずは無料の個別相談を受けてみませんか?
栄養カウンセリングのことや、症例参加のことなどを詳しく説明させていただきます。
もし症例(お名前は伏せて勉強会などでデータを使わせていただきます)にご参加いただける場合には、
カウンセリング料を割引させていただきますので、ご希望の方はこちらからお申し込みください。

タイトルとURLをコピーしました